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伊福部昭 吹奏楽作品集
伊福部昭 吹奏楽作品集
  • 出版社/メーカー  キングレコード
  • 定価  3,000円
  • Amazon価格  3,000円
  • 発売日  2005-04-27
  • メディア  Music
  • (2009-01-08 10:08:28 時点)

Amazonユーザーレビュー

伊福部 昭の力強く、リズミックな音楽の特色を際立たせた快演

 聴けばどこかなつかしく、血が沸き立つような気分に駆られる伊福部 昭(いふくべ あきら 1914.5.31-2006.2.8)の音楽。
 本CDには、『古典風軍楽「吉志舞」』を皮切りに、本来はオーケストラ作品である『交響譚詩』『シンフォニア・タプカーラ』『SF交響ファンタジー第1番』を吹奏楽用に編曲し、演奏されたものが収録されています。編曲は、『交響譚詩』と『シンフォニア・タプカーラ』が松木敏晃、『SF交響ファンタジー第1番』が福田 滋。

 オーケストラによる演奏と比べて、音楽のバーバリズムな面が前面に押し出され、舞楽や祭りの原始的な雰囲気がストレートに伝わってくる気がしました。
 なかでも、もともと吹奏楽作品として1943年に作曲された『古典風軍楽「吉志舞」』の中、後年、「怪獣大戦争」のマーチとしても使われることになるお馴染みのテーマが登場するところと、『SF交響ファンタジー第1番』の終盤、「宇宙大戦争」タイトル・テーマの0分34秒から「怪獣総進撃」のマーチへとなだれ込んでいくところの音楽、演奏に、「おっ!」と惹きつけられましたね。

 1986年〜2005年4月まで、陸上自衛隊中央音楽隊の隊長(指揮者)を務めた野中 図洋和(のなか とよかず)指揮による、中央音楽隊長として最後の録音(2005年1月20日、25日。陸上自衛隊中央音楽隊音楽講堂にて)
 伊福部 昭の力強く、リズミックな音楽の特色を際立たせた快演。聴いていてわくわくと、心が弾みました。

「伊福部節」、ここにあり!

「自衛隊が私の『自衛隊マーチ』をやってくれるんですね!!」と、伊福部氏も大喜びの企画で、
伊福部氏本人のお墨付きを得た編曲とあって、とても楽しめます。
演奏の技量も最高レベルで、演奏に「荒れ」が無いのは、野中隊長をはじめ、
中央音楽隊演奏者の伊福部氏に対する敬意から来るものでしょう。
迫力がある演奏は、「管楽器は迫力があっていいですね。フォルテ好きの私にはたまりません」と
伊福部氏も絶賛しています。
また、非常識なくらい充実したお馴染みの片山杜秀氏による解説、
編曲者の思いが綴られたライナー・ノートも魅力です。
「一流の味噌は味噌臭くない。一流の芸術は芸術らしくない」とは伊福部氏の生涯の信条でしたが、
その一流の芸術、「伊福部節」がここにはあります。
特に初めて聴いた「交響譚詩」では、「こんなに綺麗な音楽があるのか」と
感動しました。
純オーケストラ作品もよいですが、たまには肩の力を抜いて楽しめる吹奏楽作品もどうでしょうか。
選曲も秀逸なので伊福部音楽入門用にもおすすめです。


剛毅な快演・後世に残る仕事!

 陸上自衛隊中央音楽隊が、日本作曲界の重鎮伊福部昭の代表作を吹奏楽にアレンジして演奏したアルバムです。松木敏晃の編曲は作曲者本人の「お墨付き」を得ただけあって、原曲の魅力を損なうことなく、これら作品に新たな息吹を吹き込みました。このアルバムに収録された曲(シンフォニア・タプカーラ、交響譚詩、SF交響ファンタジー第1番)は、伊福部作品の中でも特に金管楽器と打楽器が活躍するものであり、剛毅で明朗な響きをその最大の特色とする吹奏楽での演奏にとてもマッチしていると思います。さらに特筆すべきは陸上自衛隊中央音楽隊の技量の高さ及び作品への敬意であり、彼らの力なくしてこのアルバムは成立し得なかったことでしょう。
 私は陸上自衛隊中央音楽隊の演奏会で初演を聞くことができましたが、その時の圧倒的な感動は今でも忘れることができません。なお、初演時には伊福部氏も臨席しておられましたが、きっと満足されていたことと思います。
 素晴らしい曲が、素晴らしい編曲とヴィルトゥオーゾ集団に出会った時には、管弦楽や吹奏楽といったジャンルに関係なく、純粋に音楽の感動を味わえるということが実感できる好例です。ぜひ一聴をお勧めします。

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