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静かな、でもとても濃密な映画を彩るためにウォン=カーウァイは多くの技巧を尽くしていますが、この映画音楽も当然に重要な役を担っています。
多くを語れぬ二人の間に、言葉の代りに時間を紡ぐ楽曲。
そのどれもが登場人物の内面を映し出そうとしていますが、この映画のすごいところはその表出のされ方ですら、あえてぼかしているところなのです。
幻惑的な映像と空間に満ちていく音楽、そして情動を抑制する二人の姿は映画にしかできない表現方法です。
特殊な映画製作を行うウォン=カーウァイならではの聴きごたえのあるサントラです。
映画の余韻に浸るのにもっとも最適な逸品かと。
映画が気に入られた方にはぜひ。
CDをかけるとトニー・レオンの囁きの後に、
名曲「夢二のテーマ(梅林茂)」が流れる。
この間合いが絶妙。
映画でも、手持ちカメラの映像がスローモーションになった瞬間、
「待ってました。ウォン・カーウァイ!」というタイミングで、
この曲が始まった。
チャイナな雰囲気が切ない。
弦のピチカートが刻むタンゴのリズム。
そこにゆっくりステップを踏むようなヴァイオリンの響きが
乗ってくる。
17曲目以降の静かな弦の世界も、
大人な雰囲気で、まさにIN THE MOOD FOR LOVE.
映画の舞台になっている60年代の雰囲気や、作品の世界観はきっちりと出ていて、これらのスコアを聴いてるだけで映画の世界に入り込めますよ~
あと、このサントラを買うとCDのケースと同じサイズのカード(映画のワンシーン)が何枚か付いています。
ちょっとした名場面集になっていてちょっと得した気分になれます。
でも、カードとCDケースがあって、初めてカバーがぴったりする仕組みになっているので、カードを何枚かなくすとカバーがゆるくなるので要注意。。。
厚紙のカードにしてバラバラになるくらいだったら、一冊のミニ名場面集にしてもらったほうが良かったかも。。。
「花様年華」に収録されているナット・キング・コールのロマンチック系統の他のナンバーを聴きたい時はMis Mejores Canciones: 19 Super Exitos [FROM US] [IMPORT] をオススメします。
このテーマ曲は,弦楽器のメロディもいいのですが,伴奏のピチカートが映画の雰囲気を決めるくらいの役割を果たしていて,重要な場面転換で切ないくらい琴線に触れて流れてきます。見事に2人の心情を代弁しています。チェロとピチカート伴奏によるマイケル・ガラッソ(『恋する惑星』にも使われている)のオリジナル曲もラストを飾るのにふさわしい切なさです。誰にも言えない秘密を一人で壁の穴に埋めてしまいたくなります。