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諸葛亮孔明―その虚像と実像
諸葛亮孔明―その虚像と実像
  • 出版社/メーカー  新人物往来社
  • 作者  渡邉 義浩
  • 定価  2,310円
  • Amazon価格  2,310円
  • 発売日 
  • メディア  Book
  • (2009-01-08 05:48:50 時点)

Amazonユーザーレビュー

歴史学的見地から視た「諸葛亮像」

この諸葛亮の伝記は、第一に陳寿が『正史 三國志』において描がいた「忠臣」としての諸葛亮像。第二に羅貫中が、『三国志演義』に描がいた「神性」としての諸葛亮像。第三にこの本の著者が、『正史 三國志』で陳寿が描いた諸葛亮像にとらわれることなく、『正史 三國志』、『後漢書』、『後漢記』、『華陽國志』などの当時の資料を分析し、漢政権の「名士」登用動向から、劉備との緊張関係を表す諸葛亮像が描かれています。学者さんが書いている本なので、フリーライターや作家が描く「〜だったかも知れない」の見解では無く、きちんとした資料的裏付けありますので、歴史学としても勉強にもなるでしょう。

忠不食亮

著者は、史料分析により劉備諸葛亮の関係を「緊張関係」と見ている。
これまで私はそのような視点をもったことすらなかったので、少し驚いた。だが、著者は諸葛亮を批判しているわけではなく、むしろあり余る
敬愛の念が感じられる。諸葛亮ファンには是非一読していただきたい書。

捉え方によって

劉備諸葛亮に託した遺言、息子が補佐するに値しないのなら「君が取って代われ」。

これは君臣が高度の信頼関係を持っていた事の証拠であるとよく言われてきた。だが一方で、こんな発言は別の人間には大いに疑念を抱かせるものだと後世の知識人から非難されてもいる。著者の見解はこれを更に発展させたもので、劉備が諸葛亮を警戒し、先手を打って「奪え」と言う事で亮の野心に牽制を加えたとする。また「出師の表」も劉禅に対する掣肘だとも言う。つまり、全く反対の見方となっているのだ。

この点に関して読後の印象ですが、なるほどそうも取れるなと感じはしたけれども、諸葛亮の心中はともかく事績を見れば、よくあるうがち過ぎな見方に過ぎないのじゃないかと思う。確かに劉備が諸葛亮に信を置いていたかは分からないが(正史の少ない記述ではどちらとも取れるので)、亮が野心を抱いていたというのはどんなものだろう。劉備の遺言ひとつを元にこの結論では余りにも突飛過ぎる気がする。

最後にこの本の書名が気になるのですが、名とはくっつけて呼ぶ事はありません。専門家は、こういう事は気にならないのでしょうか。

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