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(源平藤橘などの姓ではなく)名字は、鎌倉時代の関東の武士団が土地への権利を主張するために用いたものに始まり、彼らの移住に伴って全国に広まり、あるいは新たに作られたという。その後(明治初期まで)の社会構造の変化と名字のあり方も論じている。
藤原秀郷から近江源氏、信長、家康にいたる家系詐称も紹介している。研究者でない一般人には、歴史の暴露話のようで面白い(悪趣味?)。
最後に、お寺などから先祖を辿るための方法が述べられている。室町期以降あいまいになった名字の性格を整理しようとした好著である。
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本書の一般読者の関心にかなうように「先祖探しと名字」を章立てしているところが参考になってよい。誰でもできる先祖探しの方法が述べられている。
【まずは過去帳を】基礎的作業として親族図を作っておく。父ー祖父ー曾祖父ー高祖父…ここまで遡ると130年余り前のことになる。菩提寺で寺院調査をする。そこで過去帳を見せてもらうのが先祖探しの第一歩になる。しかし、これは大変なことで、あるところまでいくと壁にぶつかることになる。
「わが家は江戸時代なかば以降、某村で代々鈴木と名のっており、近在の鈴木某と何らかのかかわりをもつらしい」といったことで満足しなければいけないかもしれない。
【家紋も手がかりに】先祖探しの手がかりとして家紋が、名字より頼りになる場合がある。何らかの都合で名字を変えた家が、元の家紋継承していることがある。家紋の調査によって、自家がいくつかある佐藤家のどの系統か分かる場合がある。
【系図の中の史実をつかむ】確実な文献から把握した系図と、自家の先祖たちの行動を記した年表ができるとよい。それを作る作業で文献を扱う目を養った上で、家蔵の系図に当たりたい。一つの家の歴史を明らかにすることは容易ではないが、子孫のかけがいのない贈り物になるはずである。本書は自家ルーツ探しのてがかりになることが多い。