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空を飛ぶ恋―ケータイがつなぐ28の物語 (新潮文庫)
空を飛ぶ恋―ケータイがつなぐ28の物語 (新潮文庫)
  • 出版社/メーカー  新潮社
  • 定価  420円
  • Amazon価格  420円
  • 発売日 
  • メディア  Book
  • (2009-01-07 07:09:10 時点)

Amazonユーザーレビュー

掌編小説の魅力!

KDDIの提供により「週刊新潮」に掲載された、28人の作家の、「携帯電話」にまつわる掌編集。一冊で28人もの作家の作品が読め、しかも好きな作家ばかりが名を連ねていたので、楽しみにしながら購入した。
一作が5ページなので、すぐに読めてしまう。それぞれのストーリーに合ったモノクロの写真も載っていて雰囲気がある。
どの作品も、ささやかでありながら各作家のカラーがよく出ていて、掌編の持つ魅力はこんなところなのだな、と思った。たった5ページに凝縮されている、というわけだ。
「携帯電話」という、いわば“他人とつながる”ものをテーマに書いているせいか、ほとんどがプチ・ハッピーや心温まる話なのだが、そんな中ダークなストーリー設定で突出した個性を見せているのが金原ひとみである。
携帯電話を何個も持ち増えていくことに、自己の精神の分裂を思う、という話なのだが、こういった内面そのものを「携帯電話」というマテリアルから展開させていく想像力が凄い。他のどの作家にも、こういった精神世界は望めない。
また、会話のみでストーリーを編んだ石田衣良氏の作品や、中年ならではの切なさを描いた藤田宜永氏の作品、ブラックなストーリーで生きることへの欲を描いた町田康氏の作品などが面白かった。

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